2009年5月31日日曜日

ローミングの安定性でSoftBankに劣るドコモ

バンコク滞在中気になっていたのは、なぜかTrueMoveの網にエントリーできなくなる症状に見舞われた事です。タイはAISやDTACなど他事業者もありますので実害は少ないのですが、ConexusアライアンスメンバーであるTrueMove網でデータ通信を行うと割引サービスを受けることができます。

https://www.mydocomo.com/dcm/dfw/w_wing/fr/p/area/areainfo.asp

公式に圏外など不具合を確認しているようで、どうやらTrueMoveの網に問題ありそうです。

一方、SoftBankはTrueMoveのWCDMA網をしっかり掴んでおり、HSDPA通信も可能でした・・・。

画像はBlackBerryをTrueMove固定にManual設定したため、SOS(ローミング不可だが緊急発呼のみ可)となっていますが、Automatic設定なら他事業者へ遷移します。

原因のひとつに、TrueMoveはバンコク市内でWCDMA850MHz網を構築中であり、かつ一部事業者へはローミングも許容しています。

3G/GSMのデュアルバンド端末の場合、基本的に3G網を優先してサーチするようにプログラムが組まれており、TrueMoveのようにWCDMAとGSM双方のネットワークを運用している場合はWCDMA網へエントリーするような挙動をとります。しかし、ネットワーク側でWCDMA網へのアクセスを拒否した場合、GSM網へフォールバックさせるシーケンスを流します。

しかし、このマネジメントが上手くいかない場合はGSM網へエントリーできず圏外張り付き現象が発生するケースがあります。これは、TrueMoveに限らず、フランスのOrangeや台湾のFETなどの網で経験したことがありますが、困った問題です。

捕捉モードを「GSMのみ」に設定すれば回避できる場合もありますが、一般の利用者にはなかなか難易度が高いと思います。

最良の策は、TrueMoveがドコモの契約者にも3Gローミングを許容するようにすれば、解決するのですが。Conexusアライアンスメンバー同士でもあり、善処を期待したいところです。

因みに、ローミングの安定性に関していうと、経験値からドコモはやや劣る傾向があります。今回のような挙動は過去何度も体験していますし、場所にもよりますが一国あたりのローミングキャリアの数がSoftBankやCSLに比べて少ない事が多いのが災いしているように感じます。ローミングは非常にデリケートなサービスであり、途上国や新興工業国に日本と同じような水準のネットワークマネジメントを望むのも無理がありますから危機管理の点からも、できる限り多くのパートナーとローミング契約を結んでいるべきです。

SoftBankはVodafone時代から、ローミングの安定性やパートナーの数はドコモを凌駕しています。国内では品質やサービス提供の施策などの問題が多発しているSoftBankですが、国際ローミングの品質では、まだまだ他社の追随を許さぬ状況なのかもしれません。もっとも、SoftBankは全般にローミング料が高く、無料通話分の適用も不可能なのでなかなか気軽に利用できるとは言いがたいのが残念なところですが。

皮肉なバンコクでのauの国際ローミング

auも、なんとTrueMoveのWCDMA850MHz網へローミング可能です。但し、CDMAローミングはバンコクはWin(Ev-Do)機種は障害のため対象外となっています。http://www.au.kddi.com/service/kokusai/tokomae/info_w62s.html#info02

本来ローミングできる筈の、CDMA2000網は駄目でライバル?のWCDMA網に非公式ながらローミングできてしまうのは、なんとも皮肉です。

バンコクに限らず、カナダなどでもWinの機種はローミング対象外の地域があるようです。

それ以外でも、オーストラリアのようにCDMA2000網がなくなってしまったり、今後消滅する可能性のある国(ニュージーランド・ブラジル・イスラエル)が多々発生するのを見越してか、最近は日本版「世界風」(かつてチャイナユニコムがCDMAとGSM双方で使える機種を発売していた)という感じのGSMとCDMA2000双方のローミング可能な機種を増やしています。

Qualcommのチップセット自体はCDMA2000とWCDMAとGSMの3種のネットワークが共存可能な筈なので、KDDIも変な意地を張らず?に、3GのデファクトスタンダードであるWCDMAのローミングも正式サポートしていただきたいものです。

バンコクでのWCDMA/HSDPA ROAMING

TrueMoveのWCDMA網はPrePaidにも開放されていますが、インバウンドのローミングも一部のキャリアへは開放されています(たぶん、非公式)。

手持ちのSIMとなりますが、検証結果は下記となります。

◎印:音声+パケット(HSDPA)OK

○印:音声のみOK

×印:3G網へエントリーNG・GSM網はOK

・ドコモ:×

・ソフトバンク:◎

・KDDI(au):○

・CSL香港:◎

・T-Mobileドイツ:○

・o2英国(モベル):×

さすがはCSL、AISの3Gローミングは公式に対応しつつ、TrueMoveの3Gも利用可能というのは魅力です。

残念なのはドコモ。TrueMoveはConexusアライアンスのメンバーでもあり、本来ドコモと良い関係を築きべき立場だと思うのですが・・・。バンコクでの3Gローミングに関しては「ドコモだけ」利用できないという不名誉?な結果となっています。ネットワークはWCDMA850MHzにて、最近のFOMA端末の一部(N-01A・06A/F-01A・03A・09A/P-01A・BlackBerryBold・NM706など)なら、そのままローミングも可能となるだけに非常に残念です。

TrueMove自体が3G網は構築中であり、サービスイン前の状態ですが自社ユーザーと一部ローミングユーザーに使わせてしまうとういのは、日本では考えられない光景です。ニュージーランドのTelecomNZのケースといい、海外の携帯キャリアは良くも悪くもアバウトなのかもしれません。

2009年5月30日土曜日

TrueMove shop

true moveはWCDMA850Mhz網を開放中

バンコク版、先達広場(香港)というようなMBK(マーブンクローン)にて、true moveのPrePaidを購入しました。

早速、NOKIA6120Classicに挿入すると・・・、なんとWCDMA網をあっけなく捕捉しました!

true moveはWCDMA850MHzの3Gネットワークを構築中との情報は得ていましたが、まさか利用できるとは思ってもみませんでした。

TV電話とパケット網は利用不可能でしたが、音声通話とSMSは問題なく利用できます。

利用可能エリアは、バンコク市内スクンビット・サヤーム・シーロム地区及びスワンナブーム国際空港はOKで混雑の激しいGSM網と異なり通話品質も上々です。但し、王宮エリア(ワットポーなど)やチャイナタウン付近はWCDMAのネットワーク自体はありますが、エントリー不可能でGSM網へフォールバックされます(09年5月現在)。またバンコクの地下鉄(MRT)駅及びトンネル内ではGSMのみで3G網はまだ構築されていませんでした。

正式サービスイン前の、フライングのような状況ではあるものの、850MHzという周波数も幸いしてかカバレッジは安定しています。バンコク市内は事業者を問わずGSM網は常に混雑しており、雨が降った際は通話品質が悪くなるのもしばしばでしたが、WCDMA網は利用者が殆どいないこともあってか品質を保っていました。

GSMではお世辞にも高品質とは言い難かったtrue moveですが、WCDMA網構築には全力で頑張って欲しいものです。

AIS 3G Prepaid SIM Get

AIS3Gに対応したPrePaid、12CALL3GのSIMはバンコクではパラゴン・サイアムショッピングセンター4階のAISショップでのみ、入手可能です(情報提供:「電話にでんわ」の、おにく様・ありがとうございますhttp://oniku.blog.ocn.ne.jp/denwa/)。

パッケージの価格は、通常の12CALLより高い110バーツです。

さて、購入したのは良いのですが、なぜかWCDMA網を捕捉不可能でGSM網へエントリーしてしまいます。テスト機種はNOKIA5800XMで先にCSLでAISのWCDMAローミング確認済みの端末です。

ネットワークが不安定なのか、原因不明ですがこれでは何のために苦労して特別なSIMカードを買ったのか・・・(涙)。

AIS WCDMA900 by CSL Roaming

パラゴン・サイアムショッピングセンターはAISのWCDMA900MHzがサポートされていますが、全館ではなく、AISのショップのある4階と同じくAISのショールームのある5階のみがCoverageされています。

香港CSL1010の契約回線は、CSLで正式に3Gローミングされていることもあってか、あっさりWCDMA900MHzの波を捕捉します。

TV電話は不可能でしたが、通話とパケット通信(HSDPA)は問題なく利用可能です。香港の山根師匠と早速通話テストを行いましたが、通話品質も問題ありません(山根さん、ご協力ありがとうございました)。

気合が入りすぎて?他のSIMカードをホテルに置いてきてしまったので、AISの3Gローミング試験はCSLしかチェック出来ていません(涙)。

とはいえ、パラゴンの一部フロアだけのサービスインでは、殆ど実用性は無いに等しいです。タイ第二の都市、チェンマイではそれなりに使えると聞いていますが・・・。

true move 3G+WiFi

バンコクのパラゴン・サイアムにて。

ここはバンコク市内唯一AISのWCDMA900MHzがサービスインしている場所ですが、true move(旧オレンジ)は全館にこのような広告が置いてあります。

true moveはタイでiPhone3Gを独占販売しているようで、WCDMAをサービスしているのでしょうか?GSMA(http://hspa.gsmworld.com)によれば、HSPAネットワークを構築中とのことでしたが。

これからtrue moveとAISのPrePaidを買いに行きますが、3G捕捉できるかちょっと期待。

バンコク国際空港(スワンナブーム)のDTACカウンター

約3年振りに、タイのバンコクに来ています。

空港が新しくなり、以前はなかった携帯会社のカウンターがあります。

AISとDTACが並んでおり、深夜(23時前)にも関わらず営業しています。

Prepaidは簡単に購入できる上、安い(99バーツ=300円程度)です。また、GPRSの設定はカウンターでやってくれます。レンタルもあるようですが、メインはインバウンドのローミングサポートとプリペイドSIMの販売のようです。英語も問題なく通じ、外国人にとって頼りになる存在です。

DTACはノルウェーのTelenor傘下にてロゴが同じです。年始はノルウェーに行ってTelenorのプリペイドSIMをガンガン使っていましたので何となく親しみを感じます。

因みに日本(成田)の場合、レンタル携帯専業会社が到着カウンターに数社あるものの、キャリア系は日本人向けのローミングサポートが主でプリペイドの販売は一切ありません。

タイやニュージーランドで出来る事がなぜ、日本で出来ないのか・・・いまひとつ釈然としない感じがします。プリペイド=犯罪の温床と考えるのは、あまりに短絡的で先進国として情けないような気がします。

2009年5月25日月曜日

ドコモ、互換性強化が加速・国際MMSの機能が大幅拡充

http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/45472.html
現在、細々とサービス中のドコモの国際MMS。対応は香港&マカオのハチソン3とシンガポールのSingTelのみ。おまけに、送信時は「相手の電話番号@mms-i.jp」・一方相手から送信して貰う場合は電話番号は不可でiモードアドレスを入力してもらう必要ありと、無理矢理対応させたような全くお茶を濁したような状態です。
しかし、7月から順次対応キャリアを拡大するとの事。更にファイル容量は国際標準の300KBへ拡大で送受信はあたかも通常のMMSの如く電話番号同士でやりとりとなります・・・。
実質、ドコモがMMS互換のシステムを導入することになるようです。LTE導入に向けた布石かもしれませんが、遂に携帯メールも鎖国から開国?といったことでしょうか?
こうなってくると、ネットワーク品質やカバレッジに強く安心して使えるFOMAをより積極的に選択する層が増えるのではないでしょうか?国際ローミング料や国際MMS送受信料もドコモなら他社と異なり無料通話を充当できお得に使えます。
ちょっと苦しい立場となるのはソフトバンク。Vodafoneを引き継いだ成り立ちの為に国際互換性は日本のキャリア随一の充実ぶりでしたが、眠れる獅子?のドコモが本腰を入れて国際標準化を進めると厳しいのではないでしょうか?国際互換性の高さを魅力に感じて、敢えてソフトバンクを契約している人や法人もそれなりに多いと思われます。ソフトバンクには先駆者として一層の奮起を期待したいところです。

2009年5月24日日曜日

WCDMA/HSPAの普及状況とCDMA2000の敗北

http://www.gsacom.com/gsm_3g/wcdma_databank.php4#3G_WCDMA_Fact_Sheet
(登録・ログイン要)GSAの資料によると、今月現在で120ケ国と地域でWCDMAサービスがサービスインしているとの事。ドコモのFOMAがローンチしてから今年で8年が経過しますが、当初はこんなコストのかかり問題だらけのシステムが世界中に普及するのだろうかと多くのマスコミや関係者は疑っていたものですが、結果はご覧の通りです。
対する3GPP2(cdmaOne/CDMA2000)勢はその当時我が世の春であったものの、採用国が限られた上、コスト高で排他的・鎖国的な部分が災いしてか?もはや世界中で失速し、WCDMA/HSPAへ鞍替えが加速しています。
WCDMAの思想は、GSMの発展版であります。GSMとはGlobal System for Mobile Communicationsの意味(元々の由来は別)で、決して第二世代の携帯電話システムという意味ではありません。グローバルな普及を念頭にオープン規格であり、鎖国的な要素を排除した(SIMカード必須・周波数さえ同じなら互換性確保)システムだからこそでしょう。
なんと、ネパール・ブータン・モンゴル・グアテマラ・ニカラグア・スーダン・アンゴラ・ボリビア(何れも日本の事業者は3Gローミング非対応、公式はGSMローミングのみ)といった、少し前まで鎖国だったり政情が少々不安定な地域でさえ採用されています。これも、グローバルな普及に伴うコスト低減と品質向上の成せる業でしょう・・・。
まもなく発表されるKDDI(au)の新機種にパナソニックがラインナップから外れているのも、CDMA2000という世界的にマイナーな規格ゆえの互換性が利かないデメリットも要因のひとつと伝えられています。
技術的には、WCDMA(広域帯CDMA)とCDMA2000(狭域帯CDMA)も同じCDMA方式であり優劣にはそれほど大差は無い筈ですが、3GPP2陣営(cdmaOne/CDMA2000)は3GPP陣営(GSM/WCDMA/HSPA)に思想や戦略の点で負けたのではないでしょうか?
ニュージーランドでも、CDMA2000を採用するのTelecomNZは今やUnfashonableになってしまいGSM/WCDMAのVodafoneに劣っていたので、WCDMA/HSPAネットワークへRolloutすることになったと新聞で報じられていました。たとえるならかつてのビデオ規格のVHSとBeta、最近ならDVDのブルーレイとHD-DVDといったところでしょうか。

2009年5月19日火曜日

相変わらずイマイチな新機種のWCDMA850MHz&GSM850MHz対応状況

本日、待望の新機種がドコモとSoftBankから発表されました。
まずドコモですが、国産メーカーで初のGSM850MHz対応機種が誕生しました。http://www.nttdocomo.co.jp/service/world/roaming/gsm_850mhz.html
しかしながら、たった3機種でWCDMA850とGSM850双方の対応はシャープのSH-07AとF-08Aのみ。不可解なのはなぜ富士通はハイエンドのF-09AでなくF-08Aなのか・・・。
私が購入するのは消去法でSH-07Aにならざるを得ないような(爆)。一方アンドロイドのHT-03Aと久々の東芝T-01AはGSM850MHz対応なのにWCDMA850Mzは非対応。
SoftBankの新機種は情報がありませんが、いずれもWCDMA&GSM850MHzは非対応の可能性が高いです。対応機種はもっと増えると期待していただけにちょっと残念です。

参考までに(ドコモの場合)
GSM850MHzのメリット:パナマ・エクアドルなどGSM850MHzしかない地域で利用OK。また北米AT&TやT-Mobileのルーラルエリアで使える(多分)。
WCDMA850MHzのメリット:北米AT&Tの地方都市(大都市はWCDMA1900MHz)・カナダRogersの主要都市・グアムDocomoPacific・オーストラリアTelstraのルーラルエリア・ニュージーランドTelecomNZのほぼ全国・ブラジルTIMの地方都市などで3Gサービスが利用OK。

対応速い!SoftBankはChinaUnicomで3G(WCDMA)ローミング開始

今月17日から遂に中国でもWCDMA網が商用開始しましたが、早速SoftBankは正式にローミング開始をアナウンスしています。http://mb.softbank.jp/mb/international/area_price/area_search/?id=537152268&back=3
ドコモは未だ正式なローミング開始はしていませんが、時間の問題ではないでしょうか?

一方、ニュージーランドのTelecomNZのXTネットワーク(WCDMA850)へ、ドコモが正式にローミング開始しました(音声・パケット・SMS)。XTネットワーク自体の正式な商用サービスは今月中旬から延期となったようですが、ローミングは順次受け入れを拡大しているようです。

ANAが遂に中国路線へスーパーエコ割(格安PEX)が7月から解禁となるので、上海へ行ってみようかと考えています。

2009年5月8日金曜日

日本の携帯電話が国際ローミングできない地域

リビア・グリーンランド(デンマーク領)・ソマリア・セイシェル・ソロモン諸島・クック諸島(NZ領)・フォークランド諸島(英領)・・・
これらの国は、日本の携帯キャリアではローミング出来ない国/地域です。
ここ数年の間にローミング可能な場所が大幅に拡充されましたので、本当に少なくなりました。
また、ローミングの定番であるドコモとSoftBankは駄目ですが、auのGlobalPassportGSMのみが対応している地域は、トンガ・バヌアツ・赤道ギニア・ボツワナ・ジブラルタル(英領)等、意外な国でも利用可能となっています。もっとも、auのローミング地域は香港Hutchison3の3Dualbandと同一で、Hutchisonの国際ローミングが充実しているからですが。
国際ローミングの歴史は、日本ではまだ浅く欧米キャリアのほうが充実度は一日の長があるといえます。例えばリビアやグリーンランドもT-Mobileドイツならばローミング可能です。
但し、データ通信に重要なパケットローミングの充実度は、日本のキャリアは決して負けておらず、むしろ凌駕しています。SoftBankも以前からパケットローミングは充実していますが、最近ドコモはローミング可能な全ての国/地域でパケット通信可能を目指しているのではないかと思うほど、多くの場所でi-mode及びPC接続のパケット通信に対応しています。
まあ、ローミングのパケット単価は国内の定額プランの対象外であり非常に高額(気をつけないと危険!)で儲かるといってしまえばそれまでですが、現地入手のPrepaidSIMではパケット通信出来ない場合もあり、通信事情の悪い国ではホテルなど公衆回線からのダイヤルアップ接続もままならないケースも多い為、イザというときに頼りになるのも事実です。
ここまで日本の携帯キャリアが頑張ってくると、海外向けレンタル携帯電話業界は相当厳しいのではないでしょうか?

追記:ミャンマーはGSM網、北朝鮮はGSM網とWCDMA網がありますが世界中のいかなる携帯事業者からの国際ローミングは受け入れていません。この両国は政治体制の事情もあり、通信機器自体を持ち込む事は原則できません(イリジウムなど衛星携帯は勿論、日本国内専用の携帯電話を含む)ので、注意が必要です。

2009年5月7日木曜日

ローミングパートナーのえり好み?

国際ローミングのパートナーリストを見ると、興味深いことがあります。
例えば、ドコモのローミングパートナーに関して特に欧州ではVodafone系事業者は少ない傾向があります。
ニュージーランドやフィジーなど、つい最近までVodafone以外の選択肢が無い地域は別として、英国・フランス(SFR)・スペイン・ポルトガル・ドイツ・イタリアはいずれもVodafone以外のキャリアとローミング契約を結んでいます。ドコモの携帯電話のディスプレイ上に、ローミングとはいえ宿敵?Vodafoneの表示が出るのはけしからん!ということなのか?
逆に、SoftBankはVodafone時代より、やはり欧州ではイタリアのTIMやポルトガルのTMNなどナショナルフラッグキャリアとのローミング契約が少ない傾向があります。
日本のキャリアは妙なプライドがあるのか、どうもローミングパートナーをえり好みする傾向があるように感じます。利用者としては、複数の出来る限り多くのキャリアで使えたほうがリスク回避の意味でも良いのですが・・・。料金面など、交渉が上手くいかないケースもあるとは思いますが。
しかしながら、最近はSoftBankはドイツのT-Mobileや英国のo2などにローミング可能となり、副産物としてドイツテレコム日本で発売しているT-MobileドイツのSIMとMobellが発売している英国o2のSIMをドコモに加えSoftBank網でローミング発着信して利用可能となりました。一方ドコモはVodafone系のスイスのSwisscomやエストニアのElisaとローミング開始予定となるなど、徐々にではありますが間口を広げるようになって来たのは良い傾向だと思います。
因みに、ドコモは毎月更新される契約約款にて、ローミングキャリアの拡大予定も掲載されています。
http://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/corporate/disclosure/agreement/d02.pdf
ブータン・ベニン・リビア・モーリタニア・ジンバブウェ・ボツワナ・バハマ・コンゴ・チャドなどが新たに利用できる予定となっています。もっとも、ブータンは1年以上前から予定となっていてもサービス開始になっていない(恐らく料金面で決裂か?)例もあったり、トルクメニスタンのように一切掲載されていないにもかかわらず、突如ローミング可能になる事もありますので、あくまで参考にしかなりませんが。

2009年5月5日火曜日

遂に日本でも異事業者間SMS実現か?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090505-00000045-yom-bus_all
本文より、
携帯4社は、番号持ち運び制を使った契約者の古いアドレスに届いたメールを一定期間、新しいアドレスに自動転送する方向だ。同じ携帯会社の契約者間で電話番号をアドレス代わりに使う「ショートメッセージサービス(SMS)」も、他の携帯会社の契約者とやり取りできるようにする。
 システム改修などの負担が生じるが、契約者の純増数が増えているソフトバンクモバイル、イー・モバイルが積極的で、最大手のNTTドコモも協力する方向という。

emailはともかくとして、SMSの異事業者間のやりとりができないのは日本くらいだと思います。アメリカ、香港、オーストラリアなどは当たり前のように契約事業者間にかかわらずSMSが送受信出来ます。
問題は、GSM系のネットワークを持つWCDMA事業者はSMSのシステム自体は共通にて問題ありませんが、KDDIのCメールはSMSと互換性のないものなだけに、対応の可否が注目されます。
因みに、cdmaOne/CDMA2000事業者であっても、SMSシステムを持つアメリカVerizonやニュージーランドのTelecomNZはGSM/WCDMA事業者と相互にSMS送受信可能で通信方式には関係ありません。Cメールという鎖国方式のショートメールを採用したのが辛い所でしょうか?

端末の自動時刻設定について


シンガポールに着きました。
以前から気になっていたのですが、端末の自動時刻設定は国によって・ローミング先によって正しく作動しないことがあります。
特に、国産端末の場合なぜか動作しない比率が高く(上記画像2番目を参照)、同じStarHubのWCDMA網にローミングしているにも関わらず、NOKIA(NM706)は正しく時刻表示されN-01Aはアデレードの時間のままとなっています。
但し、N-01AもStarHubでなくM1にマニュアルでローミングさせると時刻が修正されました。
StarHubのネットワークに流れている時刻情報のパラメーターが何か問題があるのか?世界のネットワークを知り尽くしたNOKIAは、経験値としてパラメーターの解析能力が高いのか?謎です。細かいことですが、国産端末も海外での自動時刻設定が正確になってほしいものです。

アデレード空港より

本日でオーストラリアともお別れ、シンガポール経由で帰国の途につきます。
今回訪問したニュージーランドとオーストラリアは、現時点で唯一WCDMA2.1GHzと900MHzと850MHzが混在する環境です。
但し、NOKIAをはじめこの3周波数を一台でカバーする機種は現在のところ存在しません。このため例えばオーストラリアでHSPA/WCDMAを使いたい場合はTelstraなら2.1GHzと850MHzに対応した機種(E51や6120Classicなど)、Optusなら2.1GHzと900MHzに対応した機種(N85や5800XMなど)と選択肢が別れることとなります。
また、今後はタイも同様の環境になる可能性があり(AISはWCDMA900MHzでローンチ済み、DTACはWCDMA850MHzとの噂)、1台でカバーする端末の実現に期待したいところです。

Telstraの3G(WCDMA850/2100)エリアは最強

ちょうど4年前、オーストラリアのメルボルンを訪問した際も、Telstra・Optus・VodafoneのGSM網を利用しました。メルボルンの南部の景勝地であるグレートオーシャンロードを訪れた時のルーラルエリアでのCoverageはOptusが一番広くTelstraは若干劣り、Vodafoneはかなり劣るという印象でした。
この時は、まだWCDMAはHutchisonしかサービスインしておらず、TelstraはcdmaOne/CDMA2000網も平行してサービスしていた時代でした。
今回、場所は異なりますがアデレード郊外のルーラルエリアを車で走った印象として、TelstraのWCDMA網はGSM網以上のCoverageを実現しており、個人的な感覚として日本のドコモのFOMAエリアと同等以上に使える印象を受けました。
ライバルOptusもWCDMA2.1GHz網だけでなく900MHzのYesGサービスを昨年から開始して、かなり頑張っていますが、やや不安定な場所も多くTelstraよりは劣る使い勝手でした。
何れにせよ、人口が日本の1/6で国土は日本の数倍という巨大な国でのエリア構築はさぞ大変であろうと予想されますが、日本のように都内の一部からスタートして何年もかけてエリアを広げるのではなく、ニュージーランドもそうですがサービス開始時に既に全国の大半をCoverageに収めているのは凄い事です。
TelstraのcdmaOne/CDMA2000網からHSPA/WCDMA(NextG)へのRollOutというのは、かなりの英断であったと考えられます。しかしNOKIAを始めとした多彩な機種をラインナップ揃え魅力的なサービスを実現出来たわけですから正解であったと思います。
3年後、同様に日本でもKDDIがLTE網へRollOutを開始する予定となっており大いに期待したいと思います。

2009年5月3日日曜日

オーストラリアの携帯事業者数


やはりツメが甘い?日本の携帯電話の国際ローミング機能

現在、アデレードから北へ200KMほど離れたClareという町にいます。
かなり田舎にて、WCDMA2.1GHz網はありませんが、TelstraのWCDMA850MHzとOptusのWCDMA900MHzの網はCoverageAreaとなっています。
さて、持参したメイン端末であるドコモのN-01A(WCDMA800/850/1700/2100+GSM900/1800/1900対応)が突然TelstraのWCDMA850MHzを掴まなくなりGSMへ落とされました。 マニュアルのネットワークサーチ操作で、TelstraのWCDMA網を選択しても「失敗しました」と表示されたり、選択してもWCDMAに行かずGPRSにエントリーしたりと全くWCDMAにエントリー出来ない状態となっています。
この現象は、私が以前某社のローミング試験を担当していた時も経験があり、WCDMAエリアからGSMのみのエリアへハンドオーバーする際はもちろん、網側から何らかの事情(WCDMA網の不調や混雑など)でWCDMA→GSMへInter-Ratさせるシーケンスが流れた場合に発生します。
この場合は、同じキャリアのUSIMカード(今回はドコモ)を挿入した他の端末でも同様の現象が発生している筈なのですが、BlackberryBoldは問題なくTelstraのWCDMAを捕捉しています。
試しに、N-01AのUSIM(FOMAカード)をNOKIA E51に差し替えると・・・、当たり前のようにWCDMA網を掴みます。
どうやら、N-01AとTelstraのWCDMA850MHzと相性が悪いのか、ベースバンドチップの問題か分かりませんが不具合があるのかもしれません。
実はこうした症状はメーカーや場所に関わらず、過去台湾やマルタなど幾つかの国で体験しており、発生するのは揃って国産端末です。特に、数社のGSMとWCDMAが複雑に混在する環境で突然圏外になって復帰しない現象(今回は幸い、WCDMAが使えないだけで実害なし)もあり困った問題です。
対策としては、開発段階で過酷な環境で国際ローミング試験をどのくらいの工数を費やし、海外のネットワークの特性を理解するのかだと思います。日本のメーカーには時間やコストを割くのは難しいのかもしれません。
しかしながら、ごく初期のWCDMA端末(6650や6630)を除き、NOKIA端末では、こうしたNWに起因する不具合に遭遇したことはほとんどありません。
世界のネットワークを知り尽くしたNOKIAと、あくまで国内がメインで国際ローミングは付加機能的存在の国産端末の違いなのかもしれません。

Hutchison3G AustraliaはTelstraのWCDMA850網へNational Roaming可能

上記画像は、Hutchison3Gの圏外エリアでTerstraのWCDMA850MHz網へ国内ローミングしている状況です。

Hutchison3Gはオーストラリアでの事業展開にあたり、WCDMA2.1GHzのインフラネットワーク(基地局やバックボーンなど)をTelstraと共同構築し運用しています。

但し、CoverageAreaは大都市周辺のみと非常に限定されたエリア展開なため、Area外はTelstraのGSM網へ国内ローミングすろ形態をとってきました。Hutchison3Gとしても、地方都市やルーラルエリアを自前でカバーする気はなかったようです。

しかし、共同構築側のTelstraがcdmaOne/CDMA2000網からWCDMA850MHz網へ切り替えを行いGSMと遜色ないネットワーク構築が完了したため、Hutchison3GもこのWCDMA850MHz網を使う恩恵を受けるようになったわけです。

ちょっと違いますが、SoftBankがイー・モバイルのHSPA網へローミングするのと通じるような気もしますね。

因みに、ライバルのOptusとVodafoneも共同でWCDMA2.1GHz網を構築・運営していますが、OptusのWCDMA900網(YesG)はOptus自前での構築です。

地方都市の3G化で出遅れたVodafoneも、WCDMA900MHzでネットワーク構築する予定だそうです。

纏めると

WCDMA2.1GHz網は実質ネットワーク2本:Telstra+HutchisonとOptus+Vodafone

WCDMA850Mhz網は1本:Telstra(NextG)

WCDMA900MHz網は1本:Optus(YesG)

GSM網は各社1本づつ

OptusのWCDMA900MHzで接続中

画像 左はWCDMA900MHz捕捉のNOKIA5800XM、右はN-01Aでのネットワークサーチ結果(WCDMA900MHz非対応なので、3GはTelstraの850MHzのみサーチ可能)

現在、OptusのPrepaid Mobile InternetのUSBドングルを経由して書き込み中です。
気になる通信速度は400Kbps程度(日本の計測サイトを使っているので数値はあてにならない)ですが、Web検索や書き込み程度なら問題ありません。
Adelaide近郊の有名なワイナリーである、BarrosaValleyで昼食中。ここは北海道の帯広近郊の雄大な牧場と雰囲気が似た美しい場所。こんなところからもHSDPA接続を料金を気にせず使えるのは素晴らしいことです。まあ日本でも、ルーラルエリアに強いFOMAの定額データプランがありますが・・・。

2009年5月2日土曜日

Optus PrePaid MobileBroadband

オーストラリアは、全キャリア(Telstra・Optus・Hutchison3・Vodafone)揃ってPrepaidでHSDPA対応のUSBドングルを発売しています。

価格も揃って149AUD(大体1.1万位)で200MB分のチャージ込みとなります。Optusの場合、追加で30AUDのバウチャーを購入するとプラス1GBチャージされます。

下り最高速度は、Telstraが7.2Mbps、他社が3.6Mbpsのようです。しかしOptusShopでは7.2Mbps対応と言っていたり(カタログ上は3.6Mbps)と認識もいまいちいい加減です。

私は今回Optusを購入しましたが、速度は概ね300~800Kbps程度で決して速くはありませんが、街中の無線LANスポット(マクドナルドの一部は無料で利用可能)はもっと遅いので、まあ及第点といったところです。

参考までにオーストラリアでは、Telstraが世界に先駆けてHSPA+の下り21Mbpsサービスを開始していますが、こちらはContract回線のみの提供です。

AustraliaのAdelaideに到着、Prepaid SIM購入にハードルが

ニュージーランドを離れ、オーストラリアのAdelaideに到着しました。

オーストラリア訪問は、ちょうど4年振りとなります。

早速ですが、悲しい?出来事が・・・。オーストラリア政府の意向で、Prepaid購入にID提出と現住所報告の義務が課せられるようになっていました。

4年前は、香港と同様に気軽に買えたのですが・・・。

今回は、下記のような流れとなっています。

①ShopにID(旅行者はパスポート)提示と、現住所(滞在先)詳細及び生年月日などを政府指定の報告書に記載する。

②Shopの店員は、報告書のデータを顧客管理システムに登録する。あわせてPrepaidの電話番号やUSIMのPINなどを紐付ける。

③全て完了後、開通

因みに、シンガポールのようにPrepaid購入枚数に制限があるのか否かは不明ですが、私は本日Vodafone・Optus・Hutchison3G・Telstraの4枚購入しましたが、Telstraは開通出来ない事態となっています。

Telstra以外はキャリアショップで購入し、その場でデータベース登録してもらいましたが、Telstraは街中のキオスクで購入(この場合もIDを見せ、所定の用紙に住所などを記載)して、ネット上からOn-Line開通を試みましたが拒否されてしまいました(涙)。

カスタマーサポートも終了していたため、明日確認するまで断言はできませんが、もしかしたら全キャリアを通して1人3枚までとなっている可能性もあります。

ニュージーランドは何ら規制なく購入できるので、オーストラリアの規制強化はちょっと残念です。

因みに、Prepaid SIMは全て3G及びHSDPA対応なのは有難い限りです。

PS 今朝カスタマーサポートへ連絡して、本日午後に無事開通しました。しかし、オーストラリアも面倒になってしまいました(涙)。

Telecom NZ は新HSPA/WCDMAに賭ける

今月中旬から開始の、TelecomNZのHSPA/WCDMAのローンチは新聞紙面でもトップNewsに捉えられるほどの出来事のようです。

要約すると、NOKIAがCDMA2000の端末開発から撤退は痛手が大きく、魅力的な端末が供給されなくなった・オーストラリアが全土からcdmOne/CDMA2000網が消滅したのも影響が大きかった・VodafoneNZはシェア6割以上獲得しTelecomNZはジリ貧となっている。

といった感じです。ニュージーランドのように人口が少ない国では国内マーケットが限られる為、インバウンド・アウトバウンド含めローミング収入は貴重な筈です。残念ながらcdmaOne/CDMA2000はローミングに弱く採用国が少ないという致命的な問題を抱えています。

日本のように、自国のマーケットが巨大で(それでも近年飽和で成長は見込めなくなっている)国内に端末メーカーが多数ある環境ならまだしも、オーストラリア・ニュージーランド・イスラエル等はいずれも国内マーケットは大きくありません。やはり、スケールメリットの生かせるGSM/WCDMAには敵わないといったところでしょう。

TelecomNZは新たに構築したWCDMA/HSPA網に社運を賭けるといってもよい程、気合が入っており、いわゆる人口希薄地帯であっても試験サービス中にも関わらず概ねエリアとなっており、既にVodafoneNZのWCDMAエリアを超えてGSMのエリアと遜色のないレベルです。

相次いでcdmaOne/CDMA2000からWCDMA/HSPAへRollOutを行ったオーストラリア、ニュージーランド、イスラエル、ブラジルの流れを見ると、cdmaOne/CDMA2000は世界中でいよいよ消滅へのカウントダウンがはじまっているように感じました。

vodafone のGlobalイメージ

VodafoneGroupのネットワークがある世界中の空港内にある広告は当然ニュージーランドにも。ネットワークの違いから、こうした戦略がうてないライバルTelecomNZとしては悔しい思いでしょうが、XTサービスで猛反撃の準備は万端です。

Vodafone=世界のネットワークというイメージを強く印象付けます。かつては成田空港にも似たような格好良い広告がありましたが、SoftBankになってから残念ながら無くなってしまいました。

Auckland Airport

オーストラリアへ抜ける途中経由地のAucklandでは、空港制限エリア内にTelecomNZのカウンターがあります。RoamingAssistanceがメインのようで、ここでもHSPA/WCDMAの新NetworkであるXTを大々的にアピールしています。

既存cdmaOne/CDMA200ユーザー向けに、どうやらGSMのSIMと端末もレンタルしているようです(パートナーは英国02な模様)。

XTサービスが普及すれば、このカウンターの役割は終わるかもしれません。

2009年5月1日金曜日

VodafoneNZのWCDMA900MHz

上記の画像、左がWCDMA900非対応のBlackBerryBold・右がWCDMA900対応のNOKIA5800XMです。

本日、クライストチャーチから車窓が素晴らしいと評判のTranzAlpine号で南島西岸のGraymouthという小さな町を往復しました。所謂人口希薄地帯が続く山間路線ですが、やはりVodafoneのWCDMA2.1GHzは全く使えず、一部地域でGPRS/GSMが使えるような状態です。但し、終点のGreymouthはFOMAでいうプラスエリア相当のWCDMA900をサポートしており、対応機種であるNOKIA5800XMとE71はしっかりエントリーできました。

使った印象は、当然のことながらWCDMA2.1GHzとなんら変わらずデータ通信も速く音声もクリアでした。WCDMA900MHzのサポートはまだまだこれからのようで、今後に期待したいところです。

後述しますが、まもなくHSPA/WCDMA850MHzでRollOutするTelecomNZに比べ、GPRS/GSMを含めルーラルエリアのCoverageは遅れている感じはあります。