2009年7月26日日曜日

ドコモ FOMAプラスエリアはローミングで利用できるか?


http://roaming.nttdocomo.co.jp/jp/area/index.html
より、「NTTドコモのローミングサービスは、日本国内を広範囲にカバーしています。サービスエリアの詳しい情報は、NTTドコモのホームページでご確認できます。
W-CDMA(2.1GHz)対応端末がご利用いただけます。(FOMAプラスエリア該当色のサービスエリアではご利用いただけません)」
ドコモのエリアの圧倒的強さはプラスエリア(WCDMA800MHz)といっても過言ではありません。
沖縄の南北大東島・東京の小笠原諸島・石川県の能登半島の大部分等はプラスエリアのみが対応し、WCDMA2.1GHzのみ対応の端末は使えません。
WCDMA800MHzが、国際的にもマイナーな鎖国周波数帯であるのが災いした結果、対応端末が限られてしまうのも一因です。
特に、海外端末ではドコモ向けとして発売されたNOKIAのNM705/706・BlackBerryBold(docomo版のみ)・LGのドコモ向け各機種に限定され一般に海外では入手不可能です。
そこで考えたのは、これら端末をSIMロック解除して海外SIMを挿入した場合、果たして使えるか否かを検証してみました。
手元に、BlackBerryBold for docomoのSIMロック解除した端末がありますので、香港CSLポストペイドのSIMを挿入してプラスエリアの地域に行ってみました。
プラスエリア対応かつWCDMA2.1GHzが対応していない場所を探し、比較的近くて交通の便も良い西武鉄道秩父線の沿線(飯能~西武秩父)の吾野駅周辺で検証した結果、CSLのSIMの挿入されたBlackBerryBoldがちゃんとドコモの波を捕捉しており通話とパケット通信もOKでした。
※画像右は、ドコモのSIMを挿入したNOKIA N79(WCDMA900/2100対応)で圏外となっています。 左のBlackBerryはNTT DoCoMo表示の左横に△マークがあります。この△はローミング中を意味します。
実は、ここ吾野は昨年NOKIAの6120Classic(WCDMA850/2100対応)が果たしてFOMAプラスエリアを捕捉するか(WCDMA850MHzは周波数の上ではWCDMA800MHzとオーバーラップする)にFOMAのSIMを挿入してテストした場所です。残念ながら、捕捉できなかったのですが・・・。

今回の結果より、WCDMA800MHzに対応したSIMフリーの端末であれば、海外からのインバウンドローミングでもFOMAプラスエリアが使えることが分かりました。
WCDMA2.1GHzのエリアだけでは、ルーラルエリアが弱いといわれるSoftBankとさして変わらないだけに、ドコモが誇る圧倒的なエリアの恩恵を海外からのローミング利用者へも展開するべく、せめてドコモが行うインバウンド用レンタル端末だけでもWCDMA800/2100対応にすべきと思います。

2009年7月20日月曜日

今回も落胆した国産ケータイの国際ローミング


今回のカンボジア訪問は、下記の組み合わせの端末を持参しました。
・ドコモ:F-09A
・ドコモ予備:N-06A
・SoftBank及び現地SIM:NOKIA N82フィリピン購入のSIMフリー
・香港CSL・T-Mobile及び現地SIMテスト:NOKIA6120C
・SIMなし予備:BlackBerryBold
まず、ドコモはカンボジアではCamGSM(CellCard・Mobitelとも呼ばれる)一社のみローミングなので、CamGsmのネットワーク品質の悪さから逃れることができません。
また、CamGSMは3GとGSMを運用していますが、ローミング端末は3G網へエントリーできません。前回のタイのバンコクでのTruMove同様、N-06Aは「3G網へエントリーを試みる→ネットワークから拒否される→GSM網へ再エントリーすべきなのに3G網に張り付く→エントリーできないから圏外表示となり利用不可能」となります。回避方法として、GSMのみ捕捉するモードにすれば大丈夫ですが・・・、本来なら端末側が気を利かせてGSMに降りるべきです。
この点、F-09Aは動きは同様であるものの、3Gに張り付かずGSM網へエントリーしますが、しばしば圏外となることもあります。
SoftBankはCamGSM以外、CAMSHIN(Mfone)やVTC(MetFone)でもローミング可能なのでドコモよりは安定しています。また、今回N82(3GとGSMのDualMode設定)だったこともあり特に不具合や圏外張り付きになることもありませんでした。
CSLとT-Mobileも6120とN82で利用した限り、不具合はありません。
詳細なテストを実施したわけではありませんし、私がドコモNM706を持参するのを忘れてしまったので限定的で客観性に欠ける環境での評価となりますが、やはり今回も国産ケータイの国際ローミング機能(またはドコモのローミングマネジメント)の詰めの甘さが露呈する結果となりました。SoftBankにしても、NOKIAでなかったら全く違った結果となった可能性もありますが・・・。
とはいえ今年だけでもオーストラリア・タイ・カンボジアいずれも国産ケータイは何らかのトラブルに遭遇しています。対するNOKIAは基本的にノートラブルを保っています。
NOKIAが日本市場を捨てたのは本当に痛いところです。

カンボジアは3G禁止?

http://www.bangkokshuho.com/archive/2006/weekly/06archives/SE1222.htm
2006年の記事となりますが、カンボジア首相は3G携帯を禁止したとの事。
実際には4社(実際利用できたのはCellcard=Mobitelを除く3社)が運用しており、端末も中国のように無理やりWCDMA機能を殺して出荷するといったこともなされていません。
確かに今回の訪問で見た限り、テレビ電話に関しては全く宣伝されていませんでした。3G全社ともテレビ電話はサービスしていないようで、記事の「禁止されるのは3Gのビデオ電話機能についてのみで、同機能を搭載しなければ3G技術の利用を許可する・・・」に合致しているということなのかもしれません。
もっとも、テレビ電話自体が我が日本でも全く普及しておらず、HSDPAのような高速データ通信が使えれば十分だとは思いますが。

プノンペン市内の携帯屋




市内あちこちに、携帯会社のパラソルやら看板が目に付きます。画像は市内の携帯屋で、ここでMfoneのSIMを購入しました。

ロシアBeelineの看板が写っています。Beelineは最近カンボジアに参入したようで、なんと計7社(WCDMAはうち4社)が乱立した激しい競争となっているそうです。

プノンペンのNOKIAショップ


インターコンチネンタルホテルの近くにNOKIAショップを見つけたので覗いてみました。
NOKIAの公式Web上では、カンボジアのページは見つからずNOKIAの正規代理店はないと思っていたのですが・・・。
街中の怪しい携帯屋と異なり、偽物はなく見た限り正規品のようで店員も英語を理解してしっかりしています。
価格は、
6220Classic:209USD
N79:298USD
N97:648USD
と香港などに比べ安いです。カンボジアでは携帯に税金はかからないと店員から聞きました。
円高効果もあり、かなり安く感じますね。問題は、ここで買うとカンボジアでしか保証が利かないので高機能端末を買うのは勇気が要ります。

カンボジアでのWCDMA網で利用可能なPrePaidまとめ

Helloに続き、3G稼働中のキャリアであるCamGSM(Cellcard)とCAMSHIN(MFONE)のPrePaidを購入しました。
価格は、
・CamGSMはSIM代10USD+チャージ7USD
・MfoneはSIM代4USD+チャージ5USD
いずれもキャリア直営店ではなく街中の怪しい?店で買いましたが、パスポートはMfoneは必要・CamGSMは特に要求されませんでした(ショップ判断?)。
CamGSMは3G網は確かにあるのですが、ローミングは全てNG(ドコモ・SoftBank・CSL・T-Mobile)でPrePaidもやはり駄目でGSM網へ接続されます。
CAMSHINは、SoftBankのみ3GローミングOKでPrePaidでも接続可能でした。
但し、CamGSM・CAMSHINともGPRSはOK(NOKIAの3G表示の下に左右の矢印マーク点灯)にも関わらず、接続はエラーとなります。
NOKIAの自動OTA(コンフィグファイル自動取得)の値が誤っている可能性が高いのですが、正しい値がわからず接続出来ずじまいでした。
結局のところ、最初に購入したHelloが一番使い勝手が良く、HSDPA・GPRSともスムーズに利用可能です。
カンボジアは、ローミングの通話品質がすこぶる悪く着信しても音声が通らず(課金はされる)、発信は失敗することも多々あり、なんと呼び出し中も課金が発生!(CamGSMで日本へかけた場合)と通信環境は劣悪でぼったくりに近い状況です。もっとも、カンボジアに限らず途上国はこれが普通なのでしょうけれど。
よって、カンボジアで携帯を使う場合(特にドコモなど日本の携帯のローミング)は、別途PrePaidなど現地回線との二本建てが必須と感じました。

2009年7月19日日曜日

Hello(KHM-SM)のPrepaid SIMをゲット



本日は朝から、PhnomPenh市内の携帯屋探しですが、早速SoryaショッピングセンターにてHelloショップを発見してSIMをゲットしました。
価格はSIM代が2USD、チャージは取り敢えず5USDで計7USDの支払いです。尚、購入にはパスポートが必要です。
参考までに、カンボジアは自国通貨のレアルが物凄いインフレで1USD=4000レアルとなるなど、使い勝手も悪く広くUSDが普及しており、価格表示も殆ど全てUSD建てとなります。
市内のATMの引き出しも、なんとUSDが出てきます。
PrepaidでもWCDMA網へあっけなくエントリー可能でHSDPAでのパケット通信もOKです。但し、TV電話は出来ないようです。
急速に発展するカンボジアは携帯会社が乱立しており、どれを選んで良いのかわかりませんが、Helloはあちこちに看板が立ち専売ショップも多いのでリチャージバウチャーも買いやすくおすすめです。
別のショッピングセンターには、CADCOMMS社(現地ではQBと呼ばれる)のショップがあり、価格を尋ねるとSIM代が10USD+オプション代(パケット割引など?)など何だかんだで35USDほどかかるとの事。滞在も短いので今回は購入を諦めました。
まだまだ混沌としたカンボジアでPrepaidのHSDPAが使えるのは、何とも凄いことです。

2009年7月18日土曜日

カンボジア プノンペンより3G


只今、カンボジアの首都プノンペンに着きました。
※画像は香港CSLのSIMを挿入したBlackBerryBold

10数年ほど前までは、内戦状態であったこの国も、WCDMAネットワークが構築されるまで成長したようです。
3Gネットワークは、現時点で下記の4社で提供されているようです。
・CADCOMMS(QB)
・MOBITEL(CamGSM)
・KHM-SM(Hello)
・CAMSHIN(Mfone)

まだ現地SIM未調達にて、ローミング確認のみですが
香港CSLはHelloGSM(KHM-SM)・SoftBankはCAMSHIN・独T-MobileはCADCOMMSの
WCDMA網へローミングOKです。
但し、SoftBankはCAMSHINにて音声のみでパケットNGです。

ドコモはそもそもMOBITELのみローミング可能ですが、GSM網のみでWCDMA網へはエントリーできません(MOBITELに関してはCSLやSoftBankも同様GSMのみ)。
困ったのは、日本勢2社とも現時点でパケット通信ができません。
ドコモ、SoftBankとも公式Web上ではMOBITELにてGPRSローミングが可能となっているのですが・・・。
ネットワークの混雑にて、優先度の低いローミングの端末はアクセス拒否されている可能性もあります。明日になったら、状況が変わるかもしれませんが。
手持ちSIMでは、とりあえず香港CSL1010のみパケット通信が可能となっています。日本勢(特にドコモ)は今回も残念な結果です。ビジネスユーザーの多いCSLはネットワーク品質が怪しいカンボジアのような国でもデータ通信が使えるのはさすがと言わざるをえませんね。

追記:翌朝からドコモはF-09AはGPRSがOK、N-06Aは依然GPRSがNGで音声のみ。端末チップセットのバグなのか、何か別の不具合なのか謎です。ドコモの海外ローミング用コールセンターに問い合わせても埒があかずです(涙)。

2009年7月1日水曜日

祝、ドコモ国際標準のMMS開通

http://www.nttdocomo.co.jp/service/world/worldcall/outline/mms.html
本日(7/1)より、ドコモの国際MMSのシステムが国際標準化され、遂に海外と電話番号同士で画像などが添付して送受信できるようになりました。
以前のような中途半端な仕様ではなくなり、対応事業者も増えています。
特に香港は、Smartoneを除く全ての事業者と送受信が可能となっています。不思議なのは、ローミングパートナーではないPeopleがOKで、ローミング可能なSmartoneが非対応なのは不可解ではありますが。
その他、韓国のSKやインドネシアのIndosatなどともメッセージ送受信可能となっています。
今後は欧州やオーストラリアなどの事業者へも拡大してほしいところです。

SAMSUNG@香港国際空港


香港国際空港の出発フロアには、携帯キャリアのCSLとHutchison3、携帯メーカーのVertuとSamsungがショールームを出しています。
対する成田空港には携帯キャリアのレンタルブースはありますが、メーカーの出店は一切ありません。
今やSamsungのブランドイメージは日本のメーカーを抜き、世界のブランドに成長していますが、こうした地道な活動も重要なのではないでしょうか?国際空港は世界中から利用者が集まりますので効果も抜群です。
ここSamsungのショールームは、最新機種が展示されておりセンスもよくVertuには劣るものの高級感が漂っています。
世界中で失速気味の日本のメーカーには、Samsungから見習う点も多々あるのではないでしょうか?

ガラパゴスケータイ(F-09A)で国際ローミングGPS

日本の携帯電話は世界最先端と豪語する機能が搭載されていても、海外では全く役に立たない機能も多々あります。
GPS、おさいふケータイ・・・。GPSに関しては、国内よりむしろ不慣れな海外のほうが需要は高いと思うのですが、使えたとしても莫大なパケットを消費するのでおいそれとは使えないのですが。
さて、ドコモの夏モデルのうち一部の機種は海外GPS機能に対応しました。以前はBlackBerryBoldくらいしか対応していませんでしたが、F-09AやSH-07Aなども対応機種となりました。
今回、F-09Aを持参して試してみました(GoogleMapアプリ)が、ほぼ正確に位置を表示します。
NOKIAのN82と比べると、若干立ち上がりと位置捕捉に時間がかかるものの、まあ及第点といったところです。便利ではありますが、パケット代が怖くてとても安心して使えるとはいいがたいです。
国際ローミングなので値下げは難しいとは思いますが、緊急時には物凄く重宝する機能にもなりうるので、料金や使い勝手含め一層の洗練を期待したいところです。

ChinaUnicom WCDMA捕捉


先月26~29日は香港と広州に行きました。
広州へはシンセン経由でCRH(中国の新幹線)で香港の山根さんと一緒に日帰りで行きました。
中国のWCDMAは5月17日~商用化となっていますので、およそ1ケ月が経過しちますが安定性はイマイチです。
ソフトバンクやドコモのWeb上ではエリア内となっているトンガン市では全く使えなかったり、広州でもちょっと市内から離れるとGSMも含め圏外となってしまいます(中国移動のGSMは問題なし)。
まあ、ChinaUnicomは再編前はCDMA2000に力を入れていたので、止む無しとは思いますが今後に期待したいところです。
因みに、現地Prepaidは今のところWCDMA網には入れず、一般的な外国人がWCDMAを利用するにはローミングとなります。
とにかく、中国本土へ待望のWCDMA上陸にて、次回の訪問時はもっとエリアが拡大し安定した運用となっている事を期待します。