2009年5月3日日曜日

やはりツメが甘い?日本の携帯電話の国際ローミング機能

現在、アデレードから北へ200KMほど離れたClareという町にいます。
かなり田舎にて、WCDMA2.1GHz網はありませんが、TelstraのWCDMA850MHzとOptusのWCDMA900MHzの網はCoverageAreaとなっています。
さて、持参したメイン端末であるドコモのN-01A(WCDMA800/850/1700/2100+GSM900/1800/1900対応)が突然TelstraのWCDMA850MHzを掴まなくなりGSMへ落とされました。 マニュアルのネットワークサーチ操作で、TelstraのWCDMA網を選択しても「失敗しました」と表示されたり、選択してもWCDMAに行かずGPRSにエントリーしたりと全くWCDMAにエントリー出来ない状態となっています。
この現象は、私が以前某社のローミング試験を担当していた時も経験があり、WCDMAエリアからGSMのみのエリアへハンドオーバーする際はもちろん、網側から何らかの事情(WCDMA網の不調や混雑など)でWCDMA→GSMへInter-Ratさせるシーケンスが流れた場合に発生します。
この場合は、同じキャリアのUSIMカード(今回はドコモ)を挿入した他の端末でも同様の現象が発生している筈なのですが、BlackberryBoldは問題なくTelstraのWCDMAを捕捉しています。
試しに、N-01AのUSIM(FOMAカード)をNOKIA E51に差し替えると・・・、当たり前のようにWCDMA網を掴みます。
どうやら、N-01AとTelstraのWCDMA850MHzと相性が悪いのか、ベースバンドチップの問題か分かりませんが不具合があるのかもしれません。
実はこうした症状はメーカーや場所に関わらず、過去台湾やマルタなど幾つかの国で体験しており、発生するのは揃って国産端末です。特に、数社のGSMとWCDMAが複雑に混在する環境で突然圏外になって復帰しない現象(今回は幸い、WCDMAが使えないだけで実害なし)もあり困った問題です。
対策としては、開発段階で過酷な環境で国際ローミング試験をどのくらいの工数を費やし、海外のネットワークの特性を理解するのかだと思います。日本のメーカーには時間やコストを割くのは難しいのかもしれません。
しかしながら、ごく初期のWCDMA端末(6650や6630)を除き、NOKIA端末では、こうしたNWに起因する不具合に遭遇したことはほとんどありません。
世界のネットワークを知り尽くしたNOKIAと、あくまで国内がメインで国際ローミングは付加機能的存在の国産端末の違いなのかもしれません。

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