2009年5月24日日曜日

WCDMA/HSPAの普及状況とCDMA2000の敗北

http://www.gsacom.com/gsm_3g/wcdma_databank.php4#3G_WCDMA_Fact_Sheet
(登録・ログイン要)GSAの資料によると、今月現在で120ケ国と地域でWCDMAサービスがサービスインしているとの事。ドコモのFOMAがローンチしてから今年で8年が経過しますが、当初はこんなコストのかかり問題だらけのシステムが世界中に普及するのだろうかと多くのマスコミや関係者は疑っていたものですが、結果はご覧の通りです。
対する3GPP2(cdmaOne/CDMA2000)勢はその当時我が世の春であったものの、採用国が限られた上、コスト高で排他的・鎖国的な部分が災いしてか?もはや世界中で失速し、WCDMA/HSPAへ鞍替えが加速しています。
WCDMAの思想は、GSMの発展版であります。GSMとはGlobal System for Mobile Communicationsの意味(元々の由来は別)で、決して第二世代の携帯電話システムという意味ではありません。グローバルな普及を念頭にオープン規格であり、鎖国的な要素を排除した(SIMカード必須・周波数さえ同じなら互換性確保)システムだからこそでしょう。
なんと、ネパール・ブータン・モンゴル・グアテマラ・ニカラグア・スーダン・アンゴラ・ボリビア(何れも日本の事業者は3Gローミング非対応、公式はGSMローミングのみ)といった、少し前まで鎖国だったり政情が少々不安定な地域でさえ採用されています。これも、グローバルな普及に伴うコスト低減と品質向上の成せる業でしょう・・・。
まもなく発表されるKDDI(au)の新機種にパナソニックがラインナップから外れているのも、CDMA2000という世界的にマイナーな規格ゆえの互換性が利かないデメリットも要因のひとつと伝えられています。
技術的には、WCDMA(広域帯CDMA)とCDMA2000(狭域帯CDMA)も同じCDMA方式であり優劣にはそれほど大差は無い筈ですが、3GPP2陣営(cdmaOne/CDMA2000)は3GPP陣営(GSM/WCDMA/HSPA)に思想や戦略の点で負けたのではないでしょうか?
ニュージーランドでも、CDMA2000を採用するのTelecomNZは今やUnfashonableになってしまいGSM/WCDMAのVodafoneに劣っていたので、WCDMA/HSPAネットワークへRolloutすることになったと新聞で報じられていました。たとえるならかつてのビデオ規格のVHSとBeta、最近ならDVDのブルーレイとHD-DVDといったところでしょうか。

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